極道の推し活、始めました。〜クールな若頭は童顔女子大生を寵愛して離さない〜
「それは…新次郎が若頭サマをやりたいって言い出したら仁睦さんは辞めるつもりだったってこと?」
「もともと俺の居る場所じゃない。会長も本音を言えば新次郎に継がせたいはずだ…まぁけど、アイツがやりたくないと言えばそれまでだ。アイツがやらないから俺がやるしか無かった、それだけのことなんだよ」
「でもっ…結局いま仁睦さんの下で働いているのに、、」
「……気が変わったみたいで、高校を卒業した辺りから俺の下につくようになった。きっかけなんて聞いたことはないが…アイツは俺なんかよりずっと、この世界を生きていく術を持ってる。」
たまに、新次郎は仁睦さんのことを悪く言う…というか…”考えが甘い”とか”平和ボケしてる”なんて言ってることがあったのは知っていたけど…
新次郎は新次郎なりに、いつか仁睦さんをこえて自分が若頭サマに…なんて思ったりしていたのかな?
「まぁ……どのみち決めるのは俺じゃない。今回の一件を会長がどう捉えたかで全て決まる。巻き込んで悪いが…もう暫くここから出してやれそうにない」
「何いってるんですか、全然おっけーですよ!とりあえずお風呂に入ってから今日はお布団でゴロゴロしながらいっぱいお話しましょうね!お題はもちろん、私たちの結婚式についてのっ、」
「……バカなこと言ってねぇでさっさと風呂いけ」
後のことは、後で考えればいい。
いま私たちは一緒に居られるんだから、この貴重な時間を無駄にはしたくないんだ。