極道の推し活、始めました。〜クールな若頭は童顔女子大生を寵愛して離さない〜
新次郎のいる病室に仁睦さんと共に向かえば…ベッドに寝転んでスマホを見ながら険しい表情をしている新次郎の姿が視界に入ってきて、、
思ったより普通に過ごしている彼を見ていると安心して…一瞬にして涙腺が崩壊した。
「っうぅ〜…っじんじろ〜!!」
号泣しながら新次郎の元へ駆けつければ、心底迷惑だというようなウンザリした顔を向けられシッシッ…と近付くことを拒否される。
「んだよ、クソガキ。来て早々にブサイクな面して近付いてくるんじゃねぇよ…ゾンビかと思った」
「……っ、いいよ…今日は何を言われても許してあげるって決めてるの。私のこと、助けないって言ってたのに……私のせいでっ、しんじろー…」
うわ〜ん、っと目を擦りながら泣いていると…隣に立っていた仁睦さんに手を掴まれてそれを阻止されてしまった。
「目…赤くなってる。冷やすもの、持ってきてやるから、ここで大人しく待ってろ」
私を残して一度病室を出ていってしまった仁睦さん。目なんて腫れたところで明日には治るから別にいいのに…と思いながら、目の前の負傷者に視線を戻すと、、
なぜか、とても優しい表情を私に向けている新次郎が視界に入り…思わず照れて俯いてしまった。
「……良かった、お前が元気そうで」
そうだ…まだちゃんとお礼を言っていなかったと思い顔を上げて一歩新次郎に近づくと、、傷だらけの手を伸ばしてきた新次郎は、涙で濡れた私の頬をそっと撫でた。