極道の推し活、始めました。〜クールな若頭は童顔女子大生を寵愛して離さない〜
「…てかスマホっ!英里に連絡しても全然繋がらないんだけど…やっぱり火事の時に無くした感じ?…大丈夫?」
「ん?あー…あれはいま、推しの手の中にあるみたいなんだよね」
「……は?」
「外部との連絡を絶て、って意味で!私のスマホを奪っちゃうなんて…やっぱり仁睦さんって私のこと好きなのかな?」
なんの恥じらいもなく洗いざらい暴露した私に、紗弓が的確な突っ込みを入れてくる。
「え、それ大丈夫?アンタのロック画面の壁紙画像…ヤクザに借りたスーツのジャケットの写真にしてなかった?ハートのスタンプたっぷりの加工済みのやつ」
…………終わった。
「そっ、そーいえば!そーだったあぁあ!」
「ロック画面なんてちょっと触れただけで光るし…500%見られてるだろーね。お疲れ」
仁睦さんにお借りしていたあのスーツのジャケットを家宝と崇めて何枚も記念撮影をし、ハートマークのスタンプをたくさん連打した推し待受としてロック画面を見る度楽しい気持ちにさせて頂いていた私の活動を…知られた?