極道の推し活、始めました。〜クールな若頭は童顔女子大生を寵愛して離さない〜
「貴方の大好きなお兄様も、もちろん走って出ていってしまったから─…忙しいんじゃない?相当焦ってたみたいでスマホ、置いていっちゃって。急ぎだと大変だなぁと思って私が代わりに出させて頂きました」
「………あの、あなたはっ」
「さぁ?捨て駒の妹に名乗るほど、私は低俗な人間ではないので。」
「仁睦さんはっ、今どこに」
「それ、聞いてどうするの?学校…近くなんだよね?今すぐ帰ってくれば、私と直接話が出来るよ?」
………帰ろうっ、やっぱり何かあったんだ
「待ってるね…英里ちゃん?」
顔を見たわけじゃないけど、バカにされているような気がした。捨て駒、おとり…それが事実だとしても…送り迎えをすると言っておいて投げ出されたことに関しては文句を言う資格が私にはあると思う。
ムカつくっ…ムカつくムカつくムカつくっ!!
私が大学にいる間…女の人と会っていたなんて許せないっ!!!推しなら女の影をオタクに知らせるべきではない!!
謹んで行動していただけるよう、直談判したいと思います。