呪い殺された地味令嬢が最愛妃になるまで~お仕えしていた不遇王子が知らぬ間にヤンデレ皇帝となって、私を花嫁にご所望です⁉~
「聞こえなかった? では、もう一度言おう。私の、生涯たったひとりの正妃は君だけだ。十七年前から決まっていたことだよ」

(ぼ、母国語だというのに……さっぱり意味が理解できませんわ)

 エリオットは切実な瞳で愛を乞う。

「結婚しよう、ハンナ。君が〝愛〟を教えてくれたあの日から、私の命は君のものになった。君を愛するためだけに生きると決めたんだ」

 ハンナは、そして、おそらくエリオットも思い出していた。自分たちが出会ったあの日のことを――。
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