甘さなんかいらない【SS更新中】




──そんなきみが、あたしの隣だけを歩くようになればいいと一目見て思った。


恋だったかなんて、それすら怪しくて、曖昧なものだったけれど。始まってすらいなかったけれど。



それでもあたしは"だれかの特別になりたい"と人生で初めて思ってしまったから。



瑛くん、と呼び始めたのは、なんでもいいから何か「特別」が欲しかったから。その特別に縋っていたくて。




< 98 / 227 >

この作品をシェア

pagetop