ポリスに恋した

玲於サイド

「お疲れさまでした」

勤務が終わり、交番を出ようとしたとき。

スマホが着信を知らせた。

「もしもし」

「玲於!桜が、病院に運ばれた!」

とにかく走った。

桜は今も、深く傷ついている。

犯罪によって負った傷は、そう簡単に癒えるものではないのだ。

自分を奮い立たせ、ひたすら走った。

桜がいる病室を聞き、走って看護師さんに注意されながらもなんとか病室へと向かう。

「桜!」

「おう、玲於…」
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