ポリスに恋した

桜サイド

青空の下、太陽の光が燦々と降り注ぐ秋の朝。

あの時の恐怖から完全に乗り越えたわけではないけれど、私には家族や友達、お兄ちゃんも玲於くんもいてくれる。

そう思えば、少しでも前を向いていける気がしている。

「桜、話があるんだ。…俺、桜のことが好きだ」

「え?」

時が止まった気がした。

玲於くんが、私のことを好き?

なに、これ…。都合のいい夢かな?

頬を引っ張ってみるけど、痛みを感じて現実なのだと実感する。

「ずっと妹みたいな存在だと思ってたけど、違った。それ以上に、俺は桜のことを大切に思ってるし愛してる」

「玲於くん…」
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