ポリスに恋した
私と玲於くんの足音だけが響いている。

さっきから、会話がひとつもない。

心なしか、玲於くん怒っているような…。

気まずい。この空気をどうしたら…。

「桜」

「ひゃい!」

は、恥ずかしい!

変な返事しちゃったよ…。

「俺のこと、玲於って呼んでよ」

「え、む、無理だよ!」

「なんで」

「なんでって…。今までずっと玲於くんだったし、急に変えるのは」

「いいから。呼んでよ、ほら」

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