ポリスに恋した

玲於サイド

「言い逃げなんてずるいなぁ…」

「とか言いながら、おまえ顔ゆるゆるだぞ」

「いや、だって嬉しいじゃん」

「...おまえ、あんまり桜を虐めるなよ」

「分かってますよ、お義兄さん」

「おまえの兄貴ではないけどな」

ほんと、陽太のシスコンも大概だな...。

陽太が出てこなければ、桜の照れ顔見れたかもしれないのか。

なんか損した気分だ。

「今日はもう帰る。また来るからな」

「ああ、おまえは忙しいくらいがちょうどいいな」

憎まれ口を叩かれながら、俺は立ち去る。
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