ポリスに恋した

桜サイド

学校帰り、いつものように交番を通りかかると、警官たちが慌てて走り回っていた。

なにか不安がよぎる。

中を覗き見るも、玲於くんの姿は見えない。

家に着くと、お兄ちゃんが血相変えて飛び出してきた。

「桜!すぐに病院行くぞ!」

「病院?」

お兄ちゃんはかなり慌てている。

すぐにお兄ちゃんに続いて車に乗り込む。

「病院ってどういうこと?」

「玲於が、頭を殴られて意識不明の重体だって」

え。

玲於くんが、意識不明?

うそ。そんなの嘘だよ。

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