ポリスに恋した

桜サイド

「やっぱり、私のことを思い出そうとして苦しんでいるんじゃないかな?」

「記憶が反応しているだけだろ」

「でも、苦しんでいる玲於くんをもう見たくないよ...」

「桜...」

記憶を無理に思い出そうとするのは良くないと、お医者さんも言っていた。

私が玲於くんに近づけば、玲於くんを苦しめることになるんだ。

「お兄ちゃん、私明日から学校の委員会の仕事があるんだ。玲於くんのこと、よろしくね?」

「...分かった。一つだけ言っておくが、俺は桜の味方だからな」

「お兄ちゃん...。ありがとう」

お兄ちゃんは、いつも私のことを気にかけてくれる。

ほんと、感謝しかないよ。
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