ポリスに恋した
でも、俺にできることはこれくらいだからな。

状況を動かさないことには、何も始まらないから。

「あ、私、そろそろ帰るわね。...また今度ね。みんなも、お疲れさま」

橙子さんは、急ぎ足で病室を去って行く。

「あ、桜ちゃん?そこの2人は...」

葉山さんが言い終わらないうちに、桜は病室から背を向けて走り出した。

「桜ちゃん!」

桜を追いかける葉山さんを見て、俺は無意識に笑みが零れてしまったらしい。

「ちょっと!颯くん、いいの!?」

「いいんだよ。...2人のためだからな」
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