ポリスに恋した

桜サイド

橙子さんの玲於くんへの気持ちを聞いて、胸が苦しくなる。

忘れられてしまった今、玲於くんは橙子さんの気持ちを受け入れてしまうんじゃないかって思うと怖い。

玲於くんの隣にいたのは、私なのに...。

お願い、橙子さんの手を取らないで!

そんなことを思ってしまう自分に、嫌気がさす。

ここ最近、ずっと玲於くんから逃げていたのは自分自身なのに。

でも、どうしても嫌だった。

玲於くんは、ずっと私の大好きな人だからー。

それなのに、颯が病室の扉を開けて玲於くんの姿を見たことで、また逃げ出してしまった。

私って、どんだけ弱虫なんだろう...。
< 157 / 162 >

この作品をシェア

pagetop