ポリスに恋した
「玲於くん、おはよう!」

「おはよう、桜。毎日会いに来てくれるのは嬉しいけど、学校遅刻してない?」

「してないよ!私、玲於くんに会うために早起きしてるだから」

「そんな自慢気に言うことではないけどな」

お兄ちゃんの意地悪に、唇をとがらせる。

すぐそういうこと言うんだから…。

「まあ、早起きはいいことだからね。でも、無理しちゃダメだよ?」

「うん!玲於くん優しい!好き!結婚して!」

「あはは。ありがとう」

……冗談じゃ、ないのにな。

玲於くんは、いつも笑って誤魔化すんだ。

私は、玲於くんのこと本気で好きなのに!

「そろそろ行くぞ」

「玲於くん、またね〜」

「はーい、気をつけてね」

玲於くんとの別れを惜しみつつも、遠ざかるお兄ちゃんを追って走ったー。

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