ポリスに恋した
見慣れた交番が見えてきて、私は少し緊張しながらも足を動かす。

「玲於くん!」

「ん、桜?どうしたの?」

奥には橙子さんもいる。

けど、今しかない…!

「私、玲於くんが好きなの!」

「うん、ありがとう。俺も桜が好きだよ」

…違う。どうして?

小さい頃から好きって連発していたから、兄妹のように思われてるのかな。

そんなの、嫌だ。

玲於くんの腕を引っ張り、背伸びをする。

玲於くんは、私の急な動きに少しバランスを崩しつつ、驚いて目を丸くしている。
< 41 / 162 >

この作品をシェア

pagetop