ポリスに恋した

6.前を向いて

最近、お兄ちゃんも玲於くんも元気がない。

私のせいだよね…。

高熱だった影響もあってか、あの事件がより私を苦しめた。

そのせいで、私はたまにあの事件がフラッシュバックするようになってしまったのだー。

でも、それは玲於くんのせいでもお兄ちゃんのせいでもないのに。

2人は自分を責めて、私を見る度に申し訳なさそうな顔をするのだ。

「どうしたの、桜。大丈夫?」

「あ、朱莉。うん、大丈夫だよ。ちょっと考え事してて」

「考え事?」

「うん。お兄ちゃんも玲於くんも、ずっと自分を責めてるんだよね…。2人のせいじゃないのに」

「私も桜が心配だったわよ。ほんと、連絡貰った時は生きた心地がしなかったんだから!」
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