死にたい僕と生きたい君との最初で最後の恋
⑬
学校から帰り、部屋に入るなり着替えもせずベッドに倒れ込むように飛び込んだ。
……結局、5時間目はサボってしまった。
はじめてだ、授業をサボるなんて。
当然、教室に戻ったらまた矢継ぎ早に質問してくるクラスメイトに囲まれた。
つきあっている、
僕達はそういう事にするという答えを出した。
これからふたりで過ごす事も増えるし、
かと言って賭けの事は話せない、
だったらつきあってるって事にしといた方が変に詮索されないし都合がいい、
そんな望月の考えに従った結果だ。
本当にそれでいいのか、
何度も確認した。
何度も言うのは惨めだし、
何より望月の気づかいを考えたら申し訳ない気持ちもあったが、
やっぱり僕と望月じゃ釣り合わない。
だけど望月は
大丈夫だと笑った。
面白がって色々言ってくるのも最初だけ、
すぐに飽きて誰も何も言わなくなるから、と。
だったらもう、賭けなんてやめたら……、
その言葉が喉元まで出たが、
口に出せなかった。
……やめたくなかった、
やめたら、
僕と望月はまた、ただのクラスメイトに戻るのは分かってたから。
だから、望月の提案をのんだ。
卑怯だけど、
望月との接点を無くしたくなかった。
昨日の事を
なかった事にしたくなかった。
……昨日、
死のうとする直前まで、
僕と望月はただのクラスメイトだったのに。
たった1日で、
僕は望月との
誰にも秘密のこの関係を失うのが嫌になっていた。
「……はは、
どんだけ、単純なんだよ」
自嘲気味の笑いが小さく漏れる。
そう、ただのクラスメイトだった望月は、
だったの1日で、
僕の中で特別な存在になっていた。
だけど、
こんな僕の想い、
望月には絶対にバレる訳にはいかない。
バレたら賭けも終わり、
また、ただのクラスメイトに逆戻りだ。
いや、
もしかしたらそれ以下の関係になるかも知れない。
僕なんかに好かれたら望月だっていい迷惑だろうから。
僕なんかのために、
あんなに一生懸命に、泣きそうになる程に、
僕の存在する理由を考えてくれて、
僕が死ぬのを止めてくれて、
……一緒に死のうとしてくれた望月に、
僕は、
嫌われたくない。
もう、ただのクラスメイトに戻りたくない。
……ごめん、望月。
こんな勝手な理由で、
君の大事な時間を奪ってしまって。
望月に好きな人が出来たら、
僕はすぐにこの偽物の関係を終わらせるから。
だから、
もう少しだけ、
君の隣にいさせて下さい。
……結局、5時間目はサボってしまった。
はじめてだ、授業をサボるなんて。
当然、教室に戻ったらまた矢継ぎ早に質問してくるクラスメイトに囲まれた。
つきあっている、
僕達はそういう事にするという答えを出した。
これからふたりで過ごす事も増えるし、
かと言って賭けの事は話せない、
だったらつきあってるって事にしといた方が変に詮索されないし都合がいい、
そんな望月の考えに従った結果だ。
本当にそれでいいのか、
何度も確認した。
何度も言うのは惨めだし、
何より望月の気づかいを考えたら申し訳ない気持ちもあったが、
やっぱり僕と望月じゃ釣り合わない。
だけど望月は
大丈夫だと笑った。
面白がって色々言ってくるのも最初だけ、
すぐに飽きて誰も何も言わなくなるから、と。
だったらもう、賭けなんてやめたら……、
その言葉が喉元まで出たが、
口に出せなかった。
……やめたくなかった、
やめたら、
僕と望月はまた、ただのクラスメイトに戻るのは分かってたから。
だから、望月の提案をのんだ。
卑怯だけど、
望月との接点を無くしたくなかった。
昨日の事を
なかった事にしたくなかった。
……昨日、
死のうとする直前まで、
僕と望月はただのクラスメイトだったのに。
たった1日で、
僕は望月との
誰にも秘密のこの関係を失うのが嫌になっていた。
「……はは、
どんだけ、単純なんだよ」
自嘲気味の笑いが小さく漏れる。
そう、ただのクラスメイトだった望月は、
だったの1日で、
僕の中で特別な存在になっていた。
だけど、
こんな僕の想い、
望月には絶対にバレる訳にはいかない。
バレたら賭けも終わり、
また、ただのクラスメイトに逆戻りだ。
いや、
もしかしたらそれ以下の関係になるかも知れない。
僕なんかに好かれたら望月だっていい迷惑だろうから。
僕なんかのために、
あんなに一生懸命に、泣きそうになる程に、
僕の存在する理由を考えてくれて、
僕が死ぬのを止めてくれて、
……一緒に死のうとしてくれた望月に、
僕は、
嫌われたくない。
もう、ただのクラスメイトに戻りたくない。
……ごめん、望月。
こんな勝手な理由で、
君の大事な時間を奪ってしまって。
望月に好きな人が出来たら、
僕はすぐにこの偽物の関係を終わらせるから。
だから、
もう少しだけ、
君の隣にいさせて下さい。