Love Story〜結くんとマリィの物語〜
席に座り、すぐに注文した。

シェアしながら、ゆっくりコーヒーを飲む。
茉凛は水槽の中で泳ぐ魚を見ながら、やっぱり嬉しそうにケーキとコーヒーを堪能していた。

「ケーキ、美味しいですね!」

「フフ…だね!」

「結くんのおかげで、二つもケーキを堪能することが出来ました!
ありがとうございました!」

結翔は、そんな茉凛に微笑み返しながら(あぁそうか…“マリィだから”シェアに全く抵抗がないのか)と考えていた。

水槽を見ながら食事が出来るように、このカフェはほとんどの席がカウンター。

並んで座って、ニコニコ微笑んでいる茉凛の頭をゆっくり撫でる結翔。

すると、フフ…を嬉しそうに笑う。


(ほんと、可愛いな…/////マリィ。
仕草や表情、一つ一つが可愛くて愛おしい。
僕の愛情をちゃんと感じてくれて、信じてくれてる。
だから僕も、僕らしく安心して過ごすことが出来る)


そんな想いが表れたかのように、ふわりと笑う結翔。


(わぁ…//////ほんと、結くんの笑顔って綺麗だなぁ…/////
触れる手も表情も、一つ一つに愛情が感じられて、安心する。
だから私は結くんがどんなに人気者でも、安心して結くんの愛情を信じることが出来る)


結翔と茉凛は、互いにそんなことを考えていた。


それからもゆっくり魚を見回って、映画を観て、少し遅い夕食を済ませ…………

「結構、遅くなっちゃったね(笑)」

「ほんとだ…
もう、10時だ」
(なんか…あっという間だったな……)

「帰ろうか…!」
「あ、はい」

茉凛は、結翔に微笑みながら(まだ離れたくないなぁ…)と切なく思っていた。

電車に乗り、茉凛のアパートの最寄り駅に向かう。

(あ…次の駅で降りたら、結くんのマンションに行ける……!)
「あ、あの!結くん!」

「ん?」

「次で降りません?」

「え?次?」

「結くんのマンション行きましょ?」

「………今日は、帰ろうね」

「へ?」

「明日、マリィは朝早いでしょ?」

「あ、でも!と、泊まれば……」

「マリィ、早起き出来るの?」

「あ…」
(うぅ…結くんといると、幸せで起きれないんだよね……(笑))

「ね?今日は、帰ろ?」

そして、茉凛のアパート前。
「…………結くん、じゃあ…また…」

「え?
ギリギリまで傍にいるよ?」

「え?え?」

「マリィが寝たら帰るから」

「結くん//////ありがとう!」

結翔は一緒に風呂に入り、茉凛が眠るまで傍にいてくれたのだった。
< 25 / 40 >

この作品をシェア

pagetop