Love Story〜結くんとマリィの物語〜
式が始まり―――――桔平と新婦・ハツコが微笑み合って前に座っている。

「綺麗な人ですね!」

「………」
(僕的には、マリィが一番だけど!)

うっとりしてハツコを見つめている、茉凜。
結翔はそんな茉凜を見つめていた。

それから結翔と茉凜は、桔平とハツコにお祝いの言葉を伝えに前に向かった。

「桔平、ハツコさん、結婚おめでとうございます!」
「おめでとうございます!」

「ありがと!」
「ありがとうございます!
えーと…確か、大学のお友達と元カノ…さん?ですよね?」

「え!?あ…えーと…す、すみません!」
まさかハツコに自分が元カノだと知られていたなんて、思いもしなかった茉凜。

なんだかいけないことをしたように、慌てて頭を下げた。

「あ!いえ!
気にされないでください!
桔平からは、ちゃんと事情を聞いてますから!
こんな風に言うの、変かもですが……
会えて嬉しいです……!」

「こ、こちらこそ!
そんなお優しい言葉を、ありがとうございます!」

「お二人とも、桔平とまた仲良くしてあげてください!
ずっと、お二人のこと気にかけてて……
“俺のせいで傷つけた”って」

「そんな…桔平くん…」

「でも、本当のことだろ?」

「桔平、それはもう時効みたいなものだよ?
また、飲みに行こうよ!
今度は、4人で!」

「あぁ!ありがとな!」


そして………

「続いて、ブーケトスのお時間なんですが………
今回は新郎・新婦のお二人の強い希望で、ある方に差し上げたいと思います!
桔平さん、ハツコさん。
では、よろしくお願いします!」

司会者の紹介で、桔平とハツコがブーケを持ち立ち上がる。
そして、桔平がマイクに向かって言った。

「茉凜」

「え!?」

「このブーケを、茉凜に貰ってほしい…!!」

「え……//////」

従業員に促され、立たされた茉凜。

「次は茉凜とユイに、幸せになってもらいたいんだ!
このブーケには、傷つけたお詫びと幸せになってほしいって願いがこもってる!
……………だから、受け取ってくれ!!」

ゆっくり、桔平とハツコが歩いてくる。

そしてハツコから、ブーケを渡された。

「うぅ…//////ありがとうございます…!!」

茉凜は感動で涙を流しながら、嬉しそうに微笑んだ。

そして感動に包まれ、結婚式を終えた。

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