戦略的恋煩い
「ああぁっ……」


 一気に奥まで迫ってきたそれに、耐えられず私は声を漏らした。どうしよう、挿入されただけで内部が軽く痙攣してる。


「大丈夫?」

「……無理かも。動かないで」

「俺も無理。こんなに締め付けられて生殺しはないわ」


無理だと伝えたのに、律輝にはお見通しのようで腰を引いて再び突き出した。硬い屹立が奥に迫るたびに嬌声が部屋の中に響く。


「ん、んうっ……」

「声我慢しなくていいよ。風の音がうるさいから誰も分からない」

「ちがう、の……律輝、に聞かれるの、恥ずかしい」

「……なんでかわいいこと言うかな。激しくしていい?」

「やだっ、だめ」

「嫌そうな顔じゃないから動く」


 強烈な快感に懸命に耐えていたのに、体のぶつかる乾いた音を伴う激しい動きにこらえられず痺れに似た感覚が襲う。


「あッ、や、だめ、きちゃう……!」

「いいよ、一緒にイこう」


 離れて欲しくて途切れ途切れに言葉を発したのに、律輝は覆いかぶさって抱きしめ、それでも腰の動きは止めない。

 ついに電撃のような強い快楽が体の奥からあふれ、体が脱力して腟内の痙攣を引き起こす。同時に律輝の熱が大きく脈を打ち、膜越しに達したのが分かった。

 肩で息をつき、呼吸を整えながら私は戸惑った。どうしよう、これ絶対夢じゃない。しまったやらかした。そう焦っていても酔っ払っている体は次第に眠気に誘われ、私は本能に従って目を閉じた。
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