幼馴染みは御曹司+上司様
回想 書類舞う会議室で……Ⅱ
「じゃ、行こっか」
こそっ……と、青年がわたしの耳元で囁いた。
ーーこの方の荷物を至急、持ってきて頂けませんか?ーー
青年の言葉に従って、次長は物凄い勢いで会議室から去っていって、ものの数分もかからないうちに会議室へと再び戻った。
躊躇うことなく、青年にわたしの鞄を手渡した……。
次長から鞄を受け取ると青年はひょいっ……と、わたしを軽々とお姫さま抱っこした。
「ーーっ!!」
その光景を目にして、息も切れ切れな次長は口をあんぐりと開けてびっくりし……唖然とする。
「えっ、あっ……のっ……!」
カーーッ!!
わたしはいきなりお姫さま抱っこされてパニック状態に陥ると同時に……あまりの恥ずかしさに顔が瞬時に真っ赤に染まっていくのを感じた。
そんなわたしのことなんて……一ミリも気にしてない様子で青年は次長に向かって、さらっと一言告げたんだ……。
「それでは、失礼します」
軽く会釈をすると青年はわたしをお姫様抱っこしたまま……スタスタと会議室を後にした。
スタスタと廊下を歩いてエレベーターへと乗り込むと、わたしをお姫様抱っこしているにも関わらず器用にB1Fのボタンを押した。
無言のまま……運良く他の階で乗り降りする人はいなくて、エレベーターはスムーズに地下駐車場へと到着した……。
……良かった。
他の人と出会うことなくて……。
次長に見られた時点ですごーく恥ずかしかったんだもん……。
他の人にも……って、考えただけで、恥ずかしくてどうにかなっちゃいそう……。
そんなことを考えているうちにわたしは白い乗用車の助手席にそっと、降ろしたんだ……!
「あっ、の……!」
えっ、ちょっ……。
どーゆーつもり……!?
わたしをどーする気なの……?
嫌な……悪い予感がグルグルと、次から次へと頭の中に浮かんできて不安を煽る……。
「……怯えてるの……?」
クスッ……。
青年の口許が微かに緩んだ……。
「不安そうな……顔……」
すっ……と、差し出された指先にわたしは……ビクッ!!と、身体を強ばらせた……。
「そんな怖がらなくても……」
そっ……と、青年がわたしの頬に触れた……。
長く綺麗な指先……。
……あったかい。
とくんっ……。
仄かに青年の体温を感じた……。
「……大丈夫。安心して」
ニコッ。
わたしに微笑んだ。
その微笑みは優しくて……。
わたしを安心させようと……してくれてるみたいだった……。
……って、安心……出来ませんからっ!!
何も言えず…。
いきなりお姫さま抱っこされて、車に乗せられて……。
安心……なんて出来るわけないじゃないっ…!!
なっ、何が……目的っ!?
困惑するわたしを尻目に……車は発進したんだーー……。
こそっ……と、青年がわたしの耳元で囁いた。
ーーこの方の荷物を至急、持ってきて頂けませんか?ーー
青年の言葉に従って、次長は物凄い勢いで会議室から去っていって、ものの数分もかからないうちに会議室へと再び戻った。
躊躇うことなく、青年にわたしの鞄を手渡した……。
次長から鞄を受け取ると青年はひょいっ……と、わたしを軽々とお姫さま抱っこした。
「ーーっ!!」
その光景を目にして、息も切れ切れな次長は口をあんぐりと開けてびっくりし……唖然とする。
「えっ、あっ……のっ……!」
カーーッ!!
わたしはいきなりお姫さま抱っこされてパニック状態に陥ると同時に……あまりの恥ずかしさに顔が瞬時に真っ赤に染まっていくのを感じた。
そんなわたしのことなんて……一ミリも気にしてない様子で青年は次長に向かって、さらっと一言告げたんだ……。
「それでは、失礼します」
軽く会釈をすると青年はわたしをお姫様抱っこしたまま……スタスタと会議室を後にした。
スタスタと廊下を歩いてエレベーターへと乗り込むと、わたしをお姫様抱っこしているにも関わらず器用にB1Fのボタンを押した。
無言のまま……運良く他の階で乗り降りする人はいなくて、エレベーターはスムーズに地下駐車場へと到着した……。
……良かった。
他の人と出会うことなくて……。
次長に見られた時点ですごーく恥ずかしかったんだもん……。
他の人にも……って、考えただけで、恥ずかしくてどうにかなっちゃいそう……。
そんなことを考えているうちにわたしは白い乗用車の助手席にそっと、降ろしたんだ……!
「あっ、の……!」
えっ、ちょっ……。
どーゆーつもり……!?
わたしをどーする気なの……?
嫌な……悪い予感がグルグルと、次から次へと頭の中に浮かんできて不安を煽る……。
「……怯えてるの……?」
クスッ……。
青年の口許が微かに緩んだ……。
「不安そうな……顔……」
すっ……と、差し出された指先にわたしは……ビクッ!!と、身体を強ばらせた……。
「そんな怖がらなくても……」
そっ……と、青年がわたしの頬に触れた……。
長く綺麗な指先……。
……あったかい。
とくんっ……。
仄かに青年の体温を感じた……。
「……大丈夫。安心して」
ニコッ。
わたしに微笑んだ。
その微笑みは優しくて……。
わたしを安心させようと……してくれてるみたいだった……。
……って、安心……出来ませんからっ!!
何も言えず…。
いきなりお姫さま抱っこされて、車に乗せられて……。
安心……なんて出来るわけないじゃないっ…!!
なっ、何が……目的っ!?
困惑するわたしを尻目に……車は発進したんだーー……。