君がいなけりゃ、意味がない

8'



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「おはよー」


「おはようございます、先輩」


「土曜日、本当ごめんね。これ、ビアガーデン代」


「だから。要らんって言うてるやないですか」


「ダメだよ。現金持ってないくせに、堂々と店リクエストしたなんて、私……耐えられない」


「最近、スマホ1台あれば買い物も出来るもんなぁ」


「じゃ、机置いとくね」


「まってまってまって。ほんまに要らんって」


「大丈夫だよ。これでも先輩だから、私」


「いや、大丈夫の意味わからんし。
……先輩が、どうしても渡したいて言うんならこうしましょう」


「何?
その言い出し方、嫌な予感するんだよなぁ」


「今日、俺と晩御飯いこ」


「思ったより、普通の提案だった」


「え。普通なんや。
これくらい、言うてもよかったんや」


「毎週はムリだけどねー」


「あー。早よ仕事終わらんかなぁ」


「まだ始まってもないよ」


「あ、来月のお知らせ来てましたよ。
体育館借りて、[バドミントン]やって」


「げ………………来月のイベントは、お休みでもいい?」


「なんで?全然ダメやけど。苦手なんすか」


「スポーツ、コワイ」


「うっわー、楽しみ。ラケット空振りする姿」


「ほんと、人としてどうかしてる」


「あ。俺、今日朝礼当番。いってきまーす」


「……いってらっしゃーい」


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