君がいなけりゃ、意味がない
6'
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「ふ……あはは」
「……コワ。朝から何を一人で笑ってんすか、先輩」
「あ、おはよう神崎くん。
今ね、次のイベントのお知らせみてた」
「次、何?」
「『"紅葉" を、見に行 "こうよぅ"』、だって」
「……中途半端やなぁ」
「一生懸命考えた感じが、堪らないでしょ」
「ナチュラルに酷いこと言うよね、たまに」
「『もしくは』、」
「え?モシクハ?」
「『[ボードゲーム]で遊ぼう』」
「なんやその二択。
実行委員たち、ついに仲間割れしたんか?」
「神崎くん、どっち行く?」
「えー。俺ボードゲームとか、やったことないしなぁ」
「そっか。じゃあ次回は、完全別行動だね」
「え、もしかして先輩……」
「私、ボードゲームとかテーブルゲーム……大っ好きなんだよね。やっぱり、カード系が一番好きかな。
協力必須なのに気付いたらギスギスしてるヤツとか、もう最高」
「やばい。何言ってるかわからん」
「というわけで……」
「いや、俺も丁度思っとったんですよ。
ボードゲームやりたいなぁて」
「え。数秒前に『やったことない』って言わなかった?」
「気のせいやないですか?」
「いいの?また負けちゃうよ?大富豪の時みたいに」
「そんなプライドよりも、大事なことがあんねん。こっちには」
「じゃあ、また勝負だね」
「まあもう実質、勝ちみたいなもんですけどね」
「あれ。時間なのに、朝礼始まらなくない?
当番の人、遅刻かなぁ」
「……先輩じゃないですか?今日の当番」
「ヒィッ」
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