甘い恋にはお花をそえて
愛をこめて
お花屋さんの外から見えた千尋くんは、初めてお店に寄ったときと同じくカウンターでパソコンを見つめていた。
そっとドアを開けると、黒髪を揺らして千尋くんがこちらを向く。
花が咲くように微笑まれると、くすぐったくて仕方なかった。
「こんばんは……」
「こんばんは。……来てくれて、嬉しいです」
豆大福ノーマルエンドかと思いきや、千早くんの姿はない。
ハッピーエンドかバッドエンドの二択になってしまった気がして急に緊張感が増した気がした。
千尋くんはカウンター越しに足元に身を屈めて、姿勢を直したかと思えばきれいな花束を抱えていてそのまま私の目の前まで歩み寄る。
ピンクとホワイトのお花にグリーンの葉も映え華やかにまとめられた、とてもかわいらしい花束にたちまち目を奪われた。
千尋くんがそっとその花束を私に差し出す。
「ほとんど一目惚れでまた会いたいなって思ってたら、本当に会えて嬉しくて」
「え……」
「名前も聞けてまた会いたくて仕方なかったけど……今度はすれ違っちゃって」
「あ……」
「会いたいときに、ちゃんと会いたいって言って会えるくらい花純ちゃんと……仲良くなりたいです」
千尋くんがそれだけ言って一度少し目を伏せた。
私は千尋くんの思いがけないあたたかい告白に、夢なのか現実なのかと瞬きするばかりだ。
「受け取ってもらえませんか……?」
そっとドアを開けると、黒髪を揺らして千尋くんがこちらを向く。
花が咲くように微笑まれると、くすぐったくて仕方なかった。
「こんばんは……」
「こんばんは。……来てくれて、嬉しいです」
豆大福ノーマルエンドかと思いきや、千早くんの姿はない。
ハッピーエンドかバッドエンドの二択になってしまった気がして急に緊張感が増した気がした。
千尋くんはカウンター越しに足元に身を屈めて、姿勢を直したかと思えばきれいな花束を抱えていてそのまま私の目の前まで歩み寄る。
ピンクとホワイトのお花にグリーンの葉も映え華やかにまとめられた、とてもかわいらしい花束にたちまち目を奪われた。
千尋くんがそっとその花束を私に差し出す。
「ほとんど一目惚れでまた会いたいなって思ってたら、本当に会えて嬉しくて」
「え……」
「名前も聞けてまた会いたくて仕方なかったけど……今度はすれ違っちゃって」
「あ……」
「会いたいときに、ちゃんと会いたいって言って会えるくらい花純ちゃんと……仲良くなりたいです」
千尋くんがそれだけ言って一度少し目を伏せた。
私は千尋くんの思いがけないあたたかい告白に、夢なのか現実なのかと瞬きするばかりだ。
「受け取ってもらえませんか……?」