【長編】寂しがり屋たちは、今日も手を繋いだまま秒針を回した
美坂さんはスポーツドリンクとお茶で悩んでいたが、お昼ご飯と一緒に飲むのでお茶を選んだようだった。私も500mlのお茶のペットボトルを手に取った。
お昼ご飯を選んでいると、草野くんがお菓子の棚からポテトチップスの袋を持ってくる。
「ポテチも買わね!?」
「どうやって食うんだよ」
「普通にみんなで食えば良いだろ」
「絶対、外で食ったら落とすって。やめとけ」
菅谷くんが止めているが、草野くんは「じゃあ、俺一人で食うから!」と言って結局レジに持っていく。そんな光景を見ていると、ふと中学の頃の光景を思い出した。
「奈々花ちゃん、放課後、希美の家いくんだけど一緒に来ない?」
「みんなでお菓子持ち寄ろ!」
「私、チョコ持ってく!」
まだ病気を発症するずっと前の記憶。中学に入ってすぐの記憶。そんな懐かしい記憶が蘇ってくる。それからすぐに諦めた光景が今、目の前にあって。
「川崎さん?どうした?」
「あ、ごめん!行こ!」
コンビニを出ると、また蒸し暑い空気に戻ってしまう。6月とは思えない暑さだった。
お昼ご飯を選んでいると、草野くんがお菓子の棚からポテトチップスの袋を持ってくる。
「ポテチも買わね!?」
「どうやって食うんだよ」
「普通にみんなで食えば良いだろ」
「絶対、外で食ったら落とすって。やめとけ」
菅谷くんが止めているが、草野くんは「じゃあ、俺一人で食うから!」と言って結局レジに持っていく。そんな光景を見ていると、ふと中学の頃の光景を思い出した。
「奈々花ちゃん、放課後、希美の家いくんだけど一緒に来ない?」
「みんなでお菓子持ち寄ろ!」
「私、チョコ持ってく!」
まだ病気を発症するずっと前の記憶。中学に入ってすぐの記憶。そんな懐かしい記憶が蘇ってくる。それからすぐに諦めた光景が今、目の前にあって。
「川崎さん?どうした?」
「あ、ごめん!行こ!」
コンビニを出ると、また蒸し暑い空気に戻ってしまう。6月とは思えない暑さだった。