【長編】寂しがり屋たちは、今日も手を繋いだまま秒針を回した
「そうね、でも、今、奈々花の心は寂しいって悲鳴をあげてる。お母さんは、奈々花の悲鳴を抑えてあげることしか出来ない」
お母さんが私を抱きしめながら、私の背中をゆっくりと撫でた。
「奈々花、大好きよ。本当に愛しているわ。ずっとずっと寂しいって言い続けてもいい。お母さんが何度だって、奈々花に愛を伝えてあげる」
声にならないほど涙が溢れていくのが分かった。
「全然、病気も良くならないっ……!」
「奈々花、大丈夫。焦らなくていいの。奈々花は奈々花なりのペースで進めばいい」
お母さんが私の背中をトントンと優しく叩いてくれる。「私なりのペース」ってなんだろう?
気持ちばかりが焦って何も出来ていない気がしてしまう。
「お母さん……私、少しは進んでる?」
「ええ、絶対進んでるわ。だって、笑顔を増えたもの。高校に行く時も前よりずっと嫌そうじゃなくなった」
私は自分が気づいていないだけで、笑うことが増えていたのだろうか。
お母さんは私が泣き止むまで私を抱きしめてくれていた。しばらくして、私は顔を上げる。
「ごめん、お母さん。もう大丈夫……」
お母さんが私を抱きしめながら、私の背中をゆっくりと撫でた。
「奈々花、大好きよ。本当に愛しているわ。ずっとずっと寂しいって言い続けてもいい。お母さんが何度だって、奈々花に愛を伝えてあげる」
声にならないほど涙が溢れていくのが分かった。
「全然、病気も良くならないっ……!」
「奈々花、大丈夫。焦らなくていいの。奈々花は奈々花なりのペースで進めばいい」
お母さんが私の背中をトントンと優しく叩いてくれる。「私なりのペース」ってなんだろう?
気持ちばかりが焦って何も出来ていない気がしてしまう。
「お母さん……私、少しは進んでる?」
「ええ、絶対進んでるわ。だって、笑顔を増えたもの。高校に行く時も前よりずっと嫌そうじゃなくなった」
私は自分が気づいていないだけで、笑うことが増えていたのだろうか。
お母さんは私が泣き止むまで私を抱きしめてくれていた。しばらくして、私は顔を上げる。
「ごめん、お母さん。もう大丈夫……」