【長編】寂しがり屋たちは、今日も手を繋いだまま秒針を回した
美坂さんがお菓子を数える時に私の分を数えただけ。友達と言われたわけじゃないのに、それが泣きそうなほど嬉しくて。
こんな最低な私に優しく接してくれる人たちがいる。それにどう返せば良いのか分からなくて……人と距離を取りたいくせに本当は寂しくて、相手をちゃんと拒むことすら出来ない。
バッグから持って来たメモ帳を取り出せば、一ページ目に高校入学の時に決めた目標が書かれている。
・「頻発性哀愁症候群」を治すこと
・周りの人にこれ以上絶対に迷惑をかけないこと
・高校を無事卒業すること
「周りの人に迷惑をかけない」、それは私が決めたこと。私と関われば周りに迷惑をかけるから、出来るだけ誰とも関わらないと決めた。
分かっているつもりなのに、どこか分かっていなくて、何が正しいのか分からない。
「一体、私は何がしたいの……」
隣の席の美坂さんにすら聞こえないほど小さくそう呟いた。
こんな最低な私に優しく接してくれる人たちがいる。それにどう返せば良いのか分からなくて……人と距離を取りたいくせに本当は寂しくて、相手をちゃんと拒むことすら出来ない。
バッグから持って来たメモ帳を取り出せば、一ページ目に高校入学の時に決めた目標が書かれている。
・「頻発性哀愁症候群」を治すこと
・周りの人にこれ以上絶対に迷惑をかけないこと
・高校を無事卒業すること
「周りの人に迷惑をかけない」、それは私が決めたこと。私と関われば周りに迷惑をかけるから、出来るだけ誰とも関わらないと決めた。
分かっているつもりなのに、どこか分かっていなくて、何が正しいのか分からない。
「一体、私は何がしたいの……」
隣の席の美坂さんにすら聞こえないほど小さくそう呟いた。