【長編】寂しがり屋たちは、今日も手を繋いだまま秒針を回した
「美味しい……」
ついそう呟いてしまった私に草野くんが顔を輝かせる。
「だろ!マジで上手く出来たんだよ!」
喜んでいる草野くんの後ろから、ヒョコッと美坂さんが顔を出して私の隣に座る。
「川崎さん、体調悪くて食欲なかったら無理して食べなくても大丈夫だからね」
「ううん、本当にもう大丈夫。それにこのカレー美味しいし」
立っていた草野くんも菅谷くんも座り、四人がけのテーブルは満席なった。他の班も四人ずつ座って、楽しそうに話している。
私たちの班も他の班から見れば同じように「楽しそう」なのだろうか。
その時、先生が大声で生徒たちに呼びかけ始める。
「おーい、あと5分で片付け始めて、海に戻るぞー」
先生の言葉で、生徒たちが一斉に慌て始めた。
「ヤッベ。俺、話してて全然カレー食べ終わってない!ていうか、川崎さん5分で食べ切れる!?」
「少しだけしか盛られてないから大丈夫だよ」
急いでかきこんだカレーは美味しくて、家のカレーとは違う味がした。
ついそう呟いてしまった私に草野くんが顔を輝かせる。
「だろ!マジで上手く出来たんだよ!」
喜んでいる草野くんの後ろから、ヒョコッと美坂さんが顔を出して私の隣に座る。
「川崎さん、体調悪くて食欲なかったら無理して食べなくても大丈夫だからね」
「ううん、本当にもう大丈夫。それにこのカレー美味しいし」
立っていた草野くんも菅谷くんも座り、四人がけのテーブルは満席なった。他の班も四人ずつ座って、楽しそうに話している。
私たちの班も他の班から見れば同じように「楽しそう」なのだろうか。
その時、先生が大声で生徒たちに呼びかけ始める。
「おーい、あと5分で片付け始めて、海に戻るぞー」
先生の言葉で、生徒たちが一斉に慌て始めた。
「ヤッベ。俺、話してて全然カレー食べ終わってない!ていうか、川崎さん5分で食べ切れる!?」
「少しだけしか盛られてないから大丈夫だよ」
急いでかきこんだカレーは美味しくて、家のカレーとは違う味がした。