【長編】寂しがり屋たちは、今日も手を繋いだまま秒針を回した
このクラスで菅谷くんの秘密を知っているのは私だけなのに、何かしてあげられることは出来ない。偶然、私が菅谷くんと同じ病気だっただけで、菅谷くんが私を信頼しているのかは分からない。
五限目が始まって、オリエンテーションの班で集まった。まず班でオリエンテーションの振り返りの紙を書いた後に、個人でオリエンテーションの感想を一枚提出する予定だった。
草野くんが班で提出する紙を読み上げてくれる。
「まずオリエンテーションで学んだことだってさー……そんなのある!?遊んだ記憶しかないんだけど!」
「草野は玉ねぎの切り方を学んだだろ?」
「菅谷、お前馬鹿にしてるだろ!」
「あはは、草野は馬鹿だろ」
草野くんは菅谷くんの頭をペチンと叩きながら、私と美坂さんに視線を向ける。
「美坂さんと川崎さんは何か思いつく?」
美坂さんがオリエンテーションのしおりを見ながら、「うーん、協調性の大切さとかかな?どの班もかくかもだけど……」と案を出している。
「美坂さん、天才じゃね!?」
「草野は馬鹿だよな」
「菅谷は一旦黙って!」
五限目が始まって、オリエンテーションの班で集まった。まず班でオリエンテーションの振り返りの紙を書いた後に、個人でオリエンテーションの感想を一枚提出する予定だった。
草野くんが班で提出する紙を読み上げてくれる。
「まずオリエンテーションで学んだことだってさー……そんなのある!?遊んだ記憶しかないんだけど!」
「草野は玉ねぎの切り方を学んだだろ?」
「菅谷、お前馬鹿にしてるだろ!」
「あはは、草野は馬鹿だろ」
草野くんは菅谷くんの頭をペチンと叩きながら、私と美坂さんに視線を向ける。
「美坂さんと川崎さんは何か思いつく?」
美坂さんがオリエンテーションのしおりを見ながら、「うーん、協調性の大切さとかかな?どの班もかくかもだけど……」と案を出している。
「美坂さん、天才じゃね!?」
「草野は馬鹿だよな」
「菅谷は一旦黙って!」