日々、アオハル
「私は三田第一のバスケ部が大好きで、マネージャーをやれていることが、何よりも誇りなの」
「うん」
「だから皆のことを100%の気持ちで応援したいの。応援したいけど、このままだときっと、それができなくなっちゃう…」
意図せず、声が震える。絶対に涙は流すまいと必死で耐える。
バスケ部の皆の頑張りは、傍で見ているマネージャーの私が誰よりもよく知っている。
''打倒白石東'' そして ''地区大会優勝''という目標のために、辛い練習を乗り越える皆の姿を近くで見てきた。
だからこそ、来年の最後の地区大会では絶対に三田第一に優勝してほしい。白石東に勝ってほしい。100%以上の気持ちで、皆の応援をしたい。皆を支えたい。
だけどこのまま、柊くんと過ごす時間が増えてしまったら、私はもっともっと、柊くんのことが好きになってしまう。
そしたらきっと、柊くんを応援したい気持ちが心のどこかに出てきてしまう。100%の気持ちで三田第一を応援したいのに、その気持ちが99%になってしまうかもしれない。
それこそ一生懸命頑張っているメンバーへの裏切りになると思った。何よりも、100%の気持ちをチームに向けることができなくなるのが嫌だと思った。