日々、アオハル
午前中に行われたグループリーグは2戦とも快勝。お昼休憩の後、午後一番に行われたトーナメント1回戦も77-48で三田第一が勝ち上がった。
現在、準決勝の真っ最中。
第3クォーターを終えて64-52と僅かに三田第一がリードしている。とはいっても逆転も優に可能な点差であるため、油断は大敵である。
2分間のインターバル中、どんなに疲れていても光希はチームへの声掛けをかかさない。「このままのペースでどんどん攻めてこう」と手を叩きながらチームを鼓舞する。
私たちマネージャーは飲み物やタオルを手渡したり、うちわを使って選手たちに風を送る。
私の有り余った体力を10%ずつでもいいから、どうにか全員に分け与えることはできないものか。パイプ椅子に座り肩で息をする選手たちを見ていると、毎回もどかしい気持ちになってしまう。
第4クォーターが始まって数分。メインアリーナ中にブザー音が鳴り響き、続いて歓声が沸き上がった。隣のコートで行われていた準決勝が一足先に終わったらしい。
「白石東が勝ったみたいです」
スコアシートを記入する私に亜美ちゃんは小さな声で耳打ちをした。