触れないで近付かないでキミと恋をする(マンガシナリオ)
第5話
〇学校・下駄箱
体育祭当日、体操服に着替えたゆまは下駄箱でスニーカーに履き替えようとしている。
回想シーン:由比「芹澤の気持ちが聞きたいから」
ゆま(あれは何だったんだろう)
スニーカーを掴んでぼぉーっと考える。
ゆま(私の気持ちって、そんなの聞いてどうするのかな?別に由比くんには関係ない、よね…)
千鶴「ハチマキ曲がってるよ」
ゆま「千鶴…」
曲がったゆまのハチマキを直してくれる。
千鶴「はいっ(笑う)」
ゆま「ありがとう」
にこにこと嬉しそうに上履きからスニーカーに履き替える千鶴。
ゆま(千鶴には言えない…)
千鶴「体育祭楽しみだよね!」
ゆま「うん」
千鶴「玉入れがんばろーね~!」
ゆま「ね、がんばろ」
千鶴「あと応援合戦ペアダンス!」
千鶴「由比くんとはカップルになるにはまだちょっと遠いけど、ペアダンスは普通に楽しみたいよね!」
ゆま(言えない)
ゆま「うん…、そうだよね」
ゆま(言っちゃいけないと思うー…)
〇グラウンド
まだ体育祭の始まる前、それぞれのクラスの待機場所で立っている。由比の方を見てみても相変わらずの無表情で、どこを見てるのかもわからない。その隣で零哉が表情豊かに由比に話しかけている。
回想シーン:由比「芹澤って零哉と付き合ってんの?」
ゆま(全然そんな関係じゃないし、ただペアになったからちょっと話すようになって本当それだけで)
回想シーン:由比「じゃあ…どう思ってんの?」
ゆま(どう思ってるって、まだ何も…)
視線を零哉たちから話して前を向いて少し俯いている。
零哉「ゆーまっ!」
零哉「今日がんばろーな!」
ちょっとだけドキッとするゆま。
〇グラウンド
体育祭シーン。
玉入れに出るゆま、千鶴。優勝してハイタッチ。
短距離走をぶっちぎりで駆け抜ける零哉に女子たちキャーキャーで圧倒されるゆま。
千鶴が応援する中、由比の借り物競争。紙を持ちながら近付いて来てドキドキする千鶴の隣の零哉の手を引っ張って走っていく。
ゆま(さすがにここでも無表情なのはちょっとおもしろい…)
〇グラウンド
アナウンス「次は応援合戦です、男子も女子も手を取り合って仲良く応援し合いましょうー…!」
選手入場口で待っているゆま。隣には零哉。
尋常じゃなくドキドキしているゆま、胸の辺りを押さえながら。
ゆま(やばい…!心臓やばい、めっちゃドキドキしてる…!)
零哉「ゆま、緊張してる?」
ゆま「あ…うん、ちょっとだけ」
バクバク心臓が鳴る、全然ちょっとだけじゃない。
零哉「俺なーんも気にしないから、好きなようになりなよ~」
ゆま「あ、ありがとう…」
零哉「?」
零哉「何、どした?」
ゆま「あの…、それもあるんだけど…」
目に力を入れる、神妙な面持ちで。
ゆま「ちゃんと踊れるか不安で…!」
零哉「まじめか」
ゆま「だって失敗できないし、後ろの方だけど後ろから見たら丸見えだよ!?」
ゆま「1人だけずれてたり転んだりしたら…!?」
零哉「ゆまって基本気にしぃなんだな」
ゆま「!?」
説明文:自信がないから、いつだって自分のことを信じられなくて
ゆま「零哉くんみたいには…っ」
俯きかけたゆまの顔を、むぎゅっと掴む。
零哉「笑えゆま!」
零哉「ずれてても転んでも笑えばいい」
零哉「そしたら俺はもーっと笑ってやるから!」
ゆまから手を離す、にかっと笑う。
ゆま「それは…笑われてるってこと?」
零哉「あ、気付いた?」
ゆま「!?」
零哉「嘘だよ」
また笑う零哉。
零哉「2人で笑ってたら楽しそうに見えるじゃん?」
入場のアナウンスがされる。
零哉「お、始まるか!」
くるっと前を向いた零哉の背中を見つめる。
ゆま「……。」
入場し、位置に着いたらペアダンスが始まる。最初は緊張していたゆまだったけど、零哉と手を繋いで踊り始めたら楽しくて気が付けば笑顔になっていく。
説明文:零哉くんのことをどう思ってるなんて、自分でもよくわからない。でも一緒にいたら楽しいし、こんなふうに笑ってる自分は嫌いじゃない。こんな自分いないと思ってたから。
零哉と目を合わせ手を繋いで、笑って、最後まで踊り切る。
説明文:だからもっとー…
一緒にいたいって思う。
〇グラウンド
体育祭終わり、片付け。テントを閉じたり、パイプ椅子を片付けたり、体育祭で使ったものを片付けていく。零哉が車輪付きのスコアボードを引いてるのを見る。
ゆま「零哉くん…!」
ゆま「…手伝うよ」
零哉「あ、マジで?さんきゅっ」
一緒にスコアボードを押して体育倉庫まで引いていく。
〇体育倉庫
零哉「体育倉庫ってもっと埃っぽいかと思ったら案外キレイなんだな」
ゆま「体育係が掃除してるからね」
零哉「体育係大変だな~」
引いて来たスコアボードを奥まで運んで片付ける。パンパンと手を払う零哉。
零哉「体育祭終わりか~~~!楽しかったなー!」
零哉「ゆまは?」
ゆま「楽しかった…よ」
ご機嫌に笑って見せる零哉。
零哉「ここはもうこれでいいんだよな?」
ゆま「うん、まだ片付けるものあるから鍵とかはいいと思う!」
スコアボードの方から方向転換しドアの方へ歩き出そう一歩足を出す零哉。
零哉「でも寂しくなるな~、ゆまとはペア解消か」
ゆま(え…)
零哉「ペア解消って聞くとスポーツみたいじゃね?バドとかフィギュアとか!なんかかっけぇな!」
ゆま「……。」
立ち止まったままだったゆまに気付いた零哉振り返る。
零哉「…ゆま?」
ゆま「え、あ…っ!そうだね、終わりだね」
ゆま、無理して笑って見せる、少しだけ視線を落として。
零哉「じゃがいも役も終わり!」
零哉「なーんて」
ニィと歯を見せて笑う零哉に、寂しくなるゆま。ペア解消と聞いて寂しさが溢れて来る。
ゆま「…じゃがいもなんて思ってないよ」
ゆま「零哉くんは零哉くんだから…」
顔を上げて真っ直ぐ零哉の方を見る。不安そうな表情で。
説明文:零哉くんともっと一緒にいたいって思った。それはどうしてだろう、私は零哉くんのことどう思ってるんだろう。
ゆま「あの、私…っ」
説明文:零哉くんは私のことどう思ってるんだろう。
零哉のもとへ向かおうとしたゆま、ふかふかのマットに気付かず転んでマットの上に倒れ込む。
ゆま「わっ」
零哉「ゆま!?」
零哉駆け寄って、しゃがみ込んでゆまに触れる。
零哉「大丈夫!?」
ゆま「う、うん…」
ゆま、触れられてドキッとする。
目を合わせる2人、さらにドキドキは加速する。
何も言わないまま見つめ合って、どちらともなく近づいてキスをした。
唇が離れてもドキドキが止まらないゆま、零哉がさらに近付こうとしてゆまも手を伸ばそうとするが躊躇する。
ゆま「…っ」
手が震えるゆまに気付いた零哉。
零哉「ゆま」
ゆま、ビクッと体を揺らす。
零哉「俺が触ってもいい?」
ゆま「…え?」
零哉「それならよくない?」
もっとドキドキして、ボンッ顔を赤くするゆま。
ゆま(えーーーーーーーっ)
ゆま(よくない~~~~~っ!)
体育祭当日、体操服に着替えたゆまは下駄箱でスニーカーに履き替えようとしている。
回想シーン:由比「芹澤の気持ちが聞きたいから」
ゆま(あれは何だったんだろう)
スニーカーを掴んでぼぉーっと考える。
ゆま(私の気持ちって、そんなの聞いてどうするのかな?別に由比くんには関係ない、よね…)
千鶴「ハチマキ曲がってるよ」
ゆま「千鶴…」
曲がったゆまのハチマキを直してくれる。
千鶴「はいっ(笑う)」
ゆま「ありがとう」
にこにこと嬉しそうに上履きからスニーカーに履き替える千鶴。
ゆま(千鶴には言えない…)
千鶴「体育祭楽しみだよね!」
ゆま「うん」
千鶴「玉入れがんばろーね~!」
ゆま「ね、がんばろ」
千鶴「あと応援合戦ペアダンス!」
千鶴「由比くんとはカップルになるにはまだちょっと遠いけど、ペアダンスは普通に楽しみたいよね!」
ゆま(言えない)
ゆま「うん…、そうだよね」
ゆま(言っちゃいけないと思うー…)
〇グラウンド
まだ体育祭の始まる前、それぞれのクラスの待機場所で立っている。由比の方を見てみても相変わらずの無表情で、どこを見てるのかもわからない。その隣で零哉が表情豊かに由比に話しかけている。
回想シーン:由比「芹澤って零哉と付き合ってんの?」
ゆま(全然そんな関係じゃないし、ただペアになったからちょっと話すようになって本当それだけで)
回想シーン:由比「じゃあ…どう思ってんの?」
ゆま(どう思ってるって、まだ何も…)
視線を零哉たちから話して前を向いて少し俯いている。
零哉「ゆーまっ!」
零哉「今日がんばろーな!」
ちょっとだけドキッとするゆま。
〇グラウンド
体育祭シーン。
玉入れに出るゆま、千鶴。優勝してハイタッチ。
短距離走をぶっちぎりで駆け抜ける零哉に女子たちキャーキャーで圧倒されるゆま。
千鶴が応援する中、由比の借り物競争。紙を持ちながら近付いて来てドキドキする千鶴の隣の零哉の手を引っ張って走っていく。
ゆま(さすがにここでも無表情なのはちょっとおもしろい…)
〇グラウンド
アナウンス「次は応援合戦です、男子も女子も手を取り合って仲良く応援し合いましょうー…!」
選手入場口で待っているゆま。隣には零哉。
尋常じゃなくドキドキしているゆま、胸の辺りを押さえながら。
ゆま(やばい…!心臓やばい、めっちゃドキドキしてる…!)
零哉「ゆま、緊張してる?」
ゆま「あ…うん、ちょっとだけ」
バクバク心臓が鳴る、全然ちょっとだけじゃない。
零哉「俺なーんも気にしないから、好きなようになりなよ~」
ゆま「あ、ありがとう…」
零哉「?」
零哉「何、どした?」
ゆま「あの…、それもあるんだけど…」
目に力を入れる、神妙な面持ちで。
ゆま「ちゃんと踊れるか不安で…!」
零哉「まじめか」
ゆま「だって失敗できないし、後ろの方だけど後ろから見たら丸見えだよ!?」
ゆま「1人だけずれてたり転んだりしたら…!?」
零哉「ゆまって基本気にしぃなんだな」
ゆま「!?」
説明文:自信がないから、いつだって自分のことを信じられなくて
ゆま「零哉くんみたいには…っ」
俯きかけたゆまの顔を、むぎゅっと掴む。
零哉「笑えゆま!」
零哉「ずれてても転んでも笑えばいい」
零哉「そしたら俺はもーっと笑ってやるから!」
ゆまから手を離す、にかっと笑う。
ゆま「それは…笑われてるってこと?」
零哉「あ、気付いた?」
ゆま「!?」
零哉「嘘だよ」
また笑う零哉。
零哉「2人で笑ってたら楽しそうに見えるじゃん?」
入場のアナウンスがされる。
零哉「お、始まるか!」
くるっと前を向いた零哉の背中を見つめる。
ゆま「……。」
入場し、位置に着いたらペアダンスが始まる。最初は緊張していたゆまだったけど、零哉と手を繋いで踊り始めたら楽しくて気が付けば笑顔になっていく。
説明文:零哉くんのことをどう思ってるなんて、自分でもよくわからない。でも一緒にいたら楽しいし、こんなふうに笑ってる自分は嫌いじゃない。こんな自分いないと思ってたから。
零哉と目を合わせ手を繋いで、笑って、最後まで踊り切る。
説明文:だからもっとー…
一緒にいたいって思う。
〇グラウンド
体育祭終わり、片付け。テントを閉じたり、パイプ椅子を片付けたり、体育祭で使ったものを片付けていく。零哉が車輪付きのスコアボードを引いてるのを見る。
ゆま「零哉くん…!」
ゆま「…手伝うよ」
零哉「あ、マジで?さんきゅっ」
一緒にスコアボードを押して体育倉庫まで引いていく。
〇体育倉庫
零哉「体育倉庫ってもっと埃っぽいかと思ったら案外キレイなんだな」
ゆま「体育係が掃除してるからね」
零哉「体育係大変だな~」
引いて来たスコアボードを奥まで運んで片付ける。パンパンと手を払う零哉。
零哉「体育祭終わりか~~~!楽しかったなー!」
零哉「ゆまは?」
ゆま「楽しかった…よ」
ご機嫌に笑って見せる零哉。
零哉「ここはもうこれでいいんだよな?」
ゆま「うん、まだ片付けるものあるから鍵とかはいいと思う!」
スコアボードの方から方向転換しドアの方へ歩き出そう一歩足を出す零哉。
零哉「でも寂しくなるな~、ゆまとはペア解消か」
ゆま(え…)
零哉「ペア解消って聞くとスポーツみたいじゃね?バドとかフィギュアとか!なんかかっけぇな!」
ゆま「……。」
立ち止まったままだったゆまに気付いた零哉振り返る。
零哉「…ゆま?」
ゆま「え、あ…っ!そうだね、終わりだね」
ゆま、無理して笑って見せる、少しだけ視線を落として。
零哉「じゃがいも役も終わり!」
零哉「なーんて」
ニィと歯を見せて笑う零哉に、寂しくなるゆま。ペア解消と聞いて寂しさが溢れて来る。
ゆま「…じゃがいもなんて思ってないよ」
ゆま「零哉くんは零哉くんだから…」
顔を上げて真っ直ぐ零哉の方を見る。不安そうな表情で。
説明文:零哉くんともっと一緒にいたいって思った。それはどうしてだろう、私は零哉くんのことどう思ってるんだろう。
ゆま「あの、私…っ」
説明文:零哉くんは私のことどう思ってるんだろう。
零哉のもとへ向かおうとしたゆま、ふかふかのマットに気付かず転んでマットの上に倒れ込む。
ゆま「わっ」
零哉「ゆま!?」
零哉駆け寄って、しゃがみ込んでゆまに触れる。
零哉「大丈夫!?」
ゆま「う、うん…」
ゆま、触れられてドキッとする。
目を合わせる2人、さらにドキドキは加速する。
何も言わないまま見つめ合って、どちらともなく近づいてキスをした。
唇が離れてもドキドキが止まらないゆま、零哉がさらに近付こうとしてゆまも手を伸ばそうとするが躊躇する。
ゆま「…っ」
手が震えるゆまに気付いた零哉。
零哉「ゆま」
ゆま、ビクッと体を揺らす。
零哉「俺が触ってもいい?」
ゆま「…え?」
零哉「それならよくない?」
もっとドキドキして、ボンッ顔を赤くするゆま。
ゆま(えーーーーーーーっ)
ゆま(よくない~~~~~っ!)