ひとりだけ
「あやふやになんかさせない……! ずっと覚えてる!! これは、アンタ達への復讐なんだから!!」
「そうだね」
と、私は彩綾に微笑む。
「……さぁ、誰から食べようかな」
信が泣き出してしまう。
「あなたは食べないよ。……まだね。次の“器”にするんだから、あまり目を腫れさせないでほしいな」
「っ……!!」
私はこの部屋に呼んできた全員を順番に見た。
お腹の虫が鳴いている。
手を伸ばし、腕を掴んでこう言った。
「じゃあ、あなたから…………!!」