一生分の愛情をもらいました。
数ヶ月が過ぎ、二人の同棲生活は以前にも増して温かいものになっていた。華は自信を取り戻し、家の中でも外でも隼人と支え合いながら笑顔で過ごすようになった。

その夜、隼人は早めに仕事を切り上げ、華と二人で食卓を囲んでいた。華が用意した夕食は、隼人が大好きなメニューだった。

「最近、少し料理が上手くなった気がするの。」

華が少し照れくさそうに笑いながら言う。隼人も笑顔で応じた。

「いや、かなり上手くなったよ。今日は本当に美味しい。」

食事を終えると、隼人はそっと立ち上がり、テーブルの片付けを手伝う華を制した。
「今日は俺がやるよ。それより、ちょっとここに座っててくれないか?」

不思議そうに見つめる華をリビングのソファに座らせると、隼人は深呼吸してからポケットに手を伸ばした。

「華、ちょっとだけ聞いてほしい。」

その真剣な声に、華は目を見開いた。

「君が退院してからの生活、一緒にいてくれるだけで俺は毎日幸せだった。でも、それだけじゃなくて、君がどんな時も前を向いて頑張ってる姿を見て、俺はもっと強くなりたいって思った。」

隼人は一度言葉を切り、小さな箱を取り出した。

「君がいなかったら、俺はここまで頑張れなかった。これからもずっと君の隣で、君を支えて、幸せにしたい。」
隼人は箱を開け、中に入っていた指輪を見せた。

「華、俺と結婚してくれないか?」

華の瞳は瞬く間に涙で潤んだ。彼の言葉一つ一つが心に染み渡り、何も言えないまま涙が頬を伝う。

「隼人さん…こんな私で、本当にいいの?」

隼人は彼女の手を優しく握り、力強く頷いた。
「いいんじゃない。君じゃなきゃダメなんだ。」

華は泣きながら頷き、隼人の胸に飛び込んだ。
「ありがとう…ありがとう、隼人さん。私も、隼人さんと一緒にいたい。」

二人はその夜、静かなリビングでしばらく抱きしめ合いながら、お互いの想いを確かめ合った。
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