この想いが、キミに届きますように。
「とりあえず今日の放課後にクラスの代表としてふたりにやってもらいたいことがあるんだが……、急に決まったことだし、なんか用事あるなら今のうちに聞くぞ」
さらにはそんなことまで聞いてくれて。
私も月島くんも放課後は特に予定がなかったので、スムーズにそのあとの話は進んでいった。
軽い打ち合わせを終えて職員室をあとにした私たちは、並んで教室までの道のりをゆっくりと歩く。
すぐそばにある中庭では、バスケをして盛り上がっている女子たちの姿。
俊敏な動きで一際目立つ人物が目に入り見てみると、藍が敵チームの相手をスルスルと抜いて無駄のない動きでシュートを決めたところだった。
思わず冊子を脇に挟んで、遠巻きに拍手してしまう私。