ともしび~紫の永友
バレーボールなんかもそうだが、部活が出来ないとなると、環境によっては実力の向上を望めない為、
私達は、なんとかしてくれると言った先生の言葉を信じ、咲希の退部が取り消されるのを待つしかなかった。
「じゃあね〜。
ちーちゃん、千春〜」
その後、私と家が同じ方向の千春は、ひみ子や咲希達と別れた。
「久恵、ちゃんと筋トレしろよ」
「あいよ〜」
別れたと言っても、全員が近所なのだが、
私と副キャプテンの千春の家は特に近く、百メートルも離れていない。
「着替えたら1on1でもやる?
シュート無しで」
千春はそう言って、私がドリブルするボールをカットした。
「うん、いいよ」
私はそう言って、千春からボールをカットして取り返し、
鞄を背負ったまま、ボールの取り合いをしながら帰宅した。