ともしび~紫の永友
すると、私達から少し離れた所に居た顧問の先生の所へ、久恵がツカツカと歩いて行った為、
私達も久恵に駆け寄り、先生の所へ向かった。
「先生、新しい校則って本当なんですか」
久恵が聞くと、先生は気まずそうに答えた。
「…うん、本当だよ」
「校則で決まったなら、もう無理じゃないですか!
なんで私達に、期待を持たせる様なこと言ったんですか!!」
「久恵、落ち着けって…」
そう言って久恵の制服を軽く引くと、先生は暗い声で話し始めた。
「…新しい校則が適用されたからと言って、諦めさせたくなかったのよ。
考えようによっては、過去に事例が無い訳だし、もしかしたら、校則の見直しをしてもらえるかも知れないし…」
「無理に決まってますよ!!
松山先生だって、決定事項って言ってたし!!」
「そんなのまだ分からないでしょ!
私がまだ諦めてないのに、あんた達が諦めてどうするのよ!!」