ともしび~紫の永友







「…まあ、

カバーもロックも壊れて下取り安いだろうし、別にやるのは構わねえけど。

さすがに中坊の女にやるのはな…


事故ったら俺の責任になるし」



「大丈夫っす!

ウチら運動神経良いんで!!」







久恵がそう言い、竜一君は困った様子で頭をポリポリとかいた。







「…2ケツする時でも、ちゃんとメットかぶって乗るって約束できる?」






ニヤーンといやらしい顔つきに変化した2人が、声を揃える。







「はい!!」



「…ちゃんと名変(名義変更)しろよ」



「ヤッター!!」







2人はそう言って右手でハイタッチを決め、


なぜこいつらは、謝りに来て盗んだバイクをねだってるんだと、私は呆れて物も言えなくなった。







「……。」









< 82 / 637 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop