ともしび~紫の永友
外見とは裏腹に、幼い顔つきをしている竜一君が、自分達と一つしか変わらないと知り、
優しい性格のせいもあるが、暴走族と言えど、竜一君へのイメージが身近に感じた私達は、早くも友達感覚で接した。
「ねえねえ、竜一君、
名義って、無免でも大丈夫なの?」
タメ口、第一号の久恵が尋ねた。
「大丈夫だけど、中坊だとどうなんだろな。
お前らの親とかの名義にすれば?」
第二号、咲希。
「親はちょっとな。
兄貴でもいいかな?」
「兄貴?
別に構わねえけど、北中だろ。
何歳なの、お前の兄貴」
「18」
「ふうん。
まさか族じゃねえだろうな?
北中の族とウチのチーム、仲悪いんだよな」
「いや、暴走族だよ」
「マジ?
悪光浪士(あこうろうし)の先輩かよ…」
「チーム名?いや、違うよ。
なんて言ったかな…
たしか、北東連だか北米連だかって名前だった気が…」
「なっ…まさか、北帝連か!?
お前の兄貴、名前は?」
「葛西風吹」
「風吹さんって…お前、それ‥‥
北帝連の頭じゃねーかよ!!」