ともしび~紫の永友







駅へ向かい歩いていると、


駅前のアーケードの切れ目辺りに、何やら赤い服を着た女の集団が、アーケードのド真ん中で丸く輪になって座り込んでいるのが遠目に見えた。








「なんだ、あいつら。

悪魔でも召還してるのか?」







久恵がそう言い、歩くペースを遅めながら彼女達を見ていると、

咲希が彼女達の特攻服の刺繍を読み上げた。








「す…ねこ…たち?」








横書きで施された、彼女達の背中に入ったチーム名は、棄猫達と書いてあったが、

私達は何て読むのか分からず、5人でジーッと彼女達の背中を見ながら近寄って行った。








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