尚美~最後のレディース
「お、おい。
今の牧村先輩って人マジでヤバいから、とにかくひたすら謝って、明日までに黒くしてきますって言えよ」
萩村は焦った感じで私に言ってきた。
「…謝る?
何で私が謝らなきゃいけないんだよ」
「あんたバカ!?
謝らなきゃボコられるだろ」
「いや、
謝ってもヤル気だろ、あいつら」
「どっちにしても謝れ!
謝んなきゃどこまでもやられるぞ!」
「…うるせーなあ」
私はそう言って萩村を置いて先輩達に続き、歩き出した。
「待てって!」
すると、萩村は私の肩を掴んだ。
「…ついてくんなよ。
真面目ちゃんは大人しく授業でも受けてな」
「いいから私の言うこと聞けよ!
あんたの前の学校がどんなかは知らないけど、ウチじゃ、あの牧村先輩の言う事は絶対なんだよ!」
「…絶対?」
「そう、あの人が法律みたいなもの」
「……。」