尚美~最後のレディース
不良の世界で、上の人間の言う事は絶対。
そんな常識、こんな真面目ちゃんに言われなくたって、知っている。
「…心配してくれんのはありがたいけどさ、
私は私の思うがまま、自分の道を貫いて、強く生きるって決めてるから」
「はあ?
なに漫画みたいな事言ってんだよ。
そんなプライド、損するだけだぞ」
「しないよ」
あの日、母さんが居なくなり、
一人になった私の選んだ生き方。
「それが…
あんたらの言う、私の中の絶対だから」
「……。」