尚美~最後のレディース
呆れるを通り越して笑っていると、真弓は突然ロンスカをバサッと肩にかけた。
「私は尚美と出会ったの、運命だと思ってる」
「…運命?」
「そう、運命。
だってあんたが私のクラスに転校してこなかったら、
私はあのままずっと、つまんない奴らに紛れながら、コソコソとヤンキーに憧れてるだけの女で終わってたし」
「……。」
真弓はそう言って私の前に立つと、ロンスカを肩にかける逆の手を、私に差し出してきた。
「宜しくね、尚美。
これから親友やろう」
「……。」
前の学校でも友達を作らなかった理由は、一人で居る事が強さに繋がる様な気がしたのと、
小さい時から誰にも頼らず、一人で我慢する事に慣れていた為。
「…ウザいだけじゃなく、
青春臭くて、暑苦しい奴だな、お前…」
「お前じゃなくて、真弓」