尚美~最後のレディース
それから数日後。
この日は北校の合格発表で、私達は電車に乗って発表を見に行った。
「おーっす」
会場へ着くと、合格者の受験番号が張り出された掲示板の前で、先に着いていた英二達がこちらに向かって手を振ってきて、顔から察するに、どうやら2人は合格したらしい。
「受かったの?」
私がそう聞くと、英二は親指を立てた。
「モチロン」
「そっか、おめでとう」
すると、英二達は隣で脳天気にヘラヘラと笑う真弓に視線を向け、声を揃えた。
「…で、真弓何番?」
「私?52番。
つーか、何で私のだけ聞くんだよ」
「……。」
私と英二達は掲示板に振り返り、私は自分の番号は後回しにし、固唾を飲んで真弓の番号を探した。