真冬の景色【完全版】
「‥チッ、何が私の街だよ。
デカイ単車に乗ると、態度もデカくなんのか?」
灰原の仲間が、真冬という女に詰め寄る。
「ナナハン(750cc)か?これ。
父ちゃんの単車乗って、イキがってんじゃねーぞコラ」
「‥‥。」
詰め寄る女に、相変わらずの薄ら笑いを浮かべる真冬。
すると灰原の仲間は、スッと右手を出し、真冬の腕に触れようとした。
「こんな細い腕して、無理してカッコつけんなよ。
かわい子ちゃんらしく、ママチャリにでも‥」
「よ‥よせ!江美!」
灰原が仲間を制止した、次の瞬間。
「!?」
真冬は握った左拳の甲で、江美という女の顔に強烈な裏拳を入れ、
直後、鈍い音と共に、ナギ払われる形で横に吹っ飛ばされた、江美という女は、
たった一撃の裏拳で失神を起こし、動かなくなった。
「‥残念、不正解」