真冬の景色【完全版】
仲間を一瞬で2人もヤラれ、
ただ呆然とする灰原を見て、クスクスと笑う安斎らニ中の女達。
ゆっくりと灰原の方へ振り向いた真冬は、右手をスーッと上げ、人差し指を灰原へ向けると、
灰原の顔を指差したまま、ジリジリと近づいて行った。
「‥‥。」
クスクスと笑いながら、徐々に自分に近寄って来る真冬から目を離せず、
硬直したままの灰原。
「‥あんたも、私の視界を汚すゴミ?」
「‥‥。」
灰原のヒタイの前で、人差し指をピタリと止める真冬。
「‥それとも、ただの空気?」
「‥‥。」
まばたきを忘れ、口すらも動かせない灰原。
真冬はクスッと妖艶な笑みを見せたかと思うと、固まる灰原のヒタイを、ツンッと人差し指で軽く触れ、
次の瞬間、灰原はまるで催眠術でもかけられたかの様に、たったそれだけの衝撃で、地面にペタンと尻もちを付いた。
「‥‥。」