オブラート





終業式が終わり、暗い性格のせいでクラスで浮いた存在の私は、カバンを持つと誰とも言葉を交わさず教室をあとにし、

自分のクラスから二つ離れた教室の前を通ると、小学校からの友達が声をかけてきて私は立ち止まる。





「春美〜」





学校で唯一の友達、明菜。




「なんで先に帰ろうとしてんの」




明菜はカバンを持つと、私に駆け寄ってきた。




「みんなの視線が痛いから、早く出たい…」






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