華の咲きかた
「うわ…
綾の奴…この前教えた事、全部忘れてやがる…」
綾はスタートからエンストをかまし、こっちを見て苦笑いし再び発進させると、
ギアを上げるタイミングも忘れていた。
「あはは。
やっぱり美咲先輩も後ろに乗ったらどうですか」
「死んでも嫌だ…
つーか死ぬだろ、あいつのケツなんか乗ったら」
綾は京介の言う通り、運動神経が全く無かったうえ、教えた事もすぐに忘れてしまう為、私は長期戦を覚悟した。