華の咲きかた







「美咲…

京介みたいに中1から単車乗ってて、パトカー巻くの慣れてる男でも危ねえのに、

女のお前が経験も無いのに単車で出た所で捕まるのがオチだよ。


その辺りで巡回してるパトカーの優しい追尾とは訳が違うの知ってるだろ。


あいつら平気でテールにバンパーぶつける勢いで追っかけて来るからな」




「それは分かりますけど…

でも初流しはマドカさんと並んで走りたいな…」







真也さんは首を横に振り、


兄貴も呆れた感じで否定してきた。







「無理無理。

つーかな、そのマドカが単車で出るだけでも俺らはマドカの後ろから離れらんねえってのに、お前まで単車で出たら俺ら身動き取れねえっつの」




「兄貴達に迷惑かけないし…」




「かける事になんの。

結局お前らはレディースとか言ってイキがってても、男に守られなきゃ道路で遊べねえんだよ。


諦めな」






「……。」







負けず嫌いな私は、

兄貴のその言葉がプライドに触り、絶対に単車で出ると心に決めた。







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